同じ量でも差が出る?ビタミンDサプリの効果にBMIが関与か―米研究が検証
- 7 日前
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ビタミンDは、骨や歯の健康維持に重要な役割を果たす栄養素として知られています。近年では免疫機能の調整にも関与することが報告され、サプリメントとして日常的に摂取する人も増えています。こうした中、体格指数(BMI)の違いがビタミンDサプリメント摂取後の体内応答に影響を与える可能性があるとする研究結果が公表されました。
米国ハーバード大学の研究チームは、ビタミンDサプリメント摂取の影響について、BMIの違いによる差があるかどうかを検証しました。研究成果は医学誌「JAMA Network Open」に掲載されています。
本研究では、米国で実施された大規模臨床試験およびその追跡調査のデータが用いられました。対象者はBMIに基づき、「やせ」「標準体重」「過体重」「肥満」の4群に分類され、それぞれにおけるビタミンDサプリメント摂取後の血中バイオマーカーの変化が評価されました。
試験開始時点では16,515人の血液試料が分析対象となりました。参加者の平均年齢は67.7歳で、女性は50.7%を占めています。追跡調査では、2年間継続して血液試料を提供した2,742人が解析対象となりました。血液採取期間は2010年7月から2018年11月までで、データ分析は2021年に行われています。
試験開始前の血中ビタミンD濃度(25-OHD値)は、BMIが高くなるにつれて低下する傾向が確認されました。また、25-OHD3、遊離型ビタミンD(FVD)、生理活性型ビタミンD(BioD)、ビタミンD結合タンパク質(VDBP)、アルブミン、カルシウムの血中濃度も、BMIが高い群ほど低い傾向がみられました。一方で、副甲状腺ホルモン(PTH)の血中濃度は、BMIが高い群で高値を示しました。
追跡期間中、1日あたり2,000IUのビタミンDサプリメントを摂取した群では、プラセボ群と比較して血中25-OHD、25-OHD3、FVD、BioDの濃度が増加しました。しかし、BMIが高い群では、これらの増加幅が有意に抑制されていました。つまり、同量のサプリメントを摂取しても、体格によって血中濃度の上昇程度に差が生じていたことになります。
なお、ビタミンDサプリメントの摂取は、VDBP、アルブミン、PTH、カルシウムの血中濃度に対しては実質的な変化をもたらしませんでした。
研究チームは、これらの結果から、BMIがビタミンDサプリメントに対する代謝応答を変化させる可能性があると指摘しています。特に、過体重または肥満の参加者では、ビタミンD関連バイオマーカーの上昇が抑制される傾向が観察されました。これは、体格の違いが栄養素の体内動態に影響を与える可能性を示唆するものといえます。
ビタミンDは日光曝露や食事からも摂取されますが、サプリメント利用が広がる中で、個々の体格や健康状態に応じた栄養管理の重要性が改めて示された形です。本研究は、BMIという基本的な身体指標が栄養素の応答性に関連する可能性を示したものであり、今後のさらなる検証が期待されます。
ビタミンDサプリメントの利用にあたっては、最新の研究知見を踏まえつつ、医療・栄養の専門家と相談しながら適切に取り入れることが望まれます。

