睡眠の質を改善するには?メラトニン分泌を促す生活習慣と機能性表示食品
- 3月24日
- 読了時間: 3分
更新日:3月25日

不眠に悩む人が多い日本
日本では、睡眠に関する悩みを抱える人が少なくない。厚生労働省の健康情報によると、一般成人の約30〜40%が何らかの不眠症状を感じており、約1割は慢性的な不眠状態とされている。
近年は在宅勤務の拡大や生活リズムの変化などを背景に、睡眠の質への関心が高まっている。こうした中で改めて注目されているのが、体内時計を調整するホルモン「メラトニン」だ。
体内時計を整える働き
メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモンで、昼夜の周期に合わせて体内の概日リズム(サーカディアンリズム)を整える役割を担う。
夜になると分泌量が増え、自然な眠気を引き起こす仕組みになっている。一方、夜間の強い光や不規則な生活が続くと分泌リズムが乱れる可能性があるとされる。
そのため、睡眠研究では生活習慣の見直しが重要な対策の一つとして挙げられている。
睡眠研究でも継続的に検討
近年の研究では、メラトニンと睡眠の関係についての検討が続いている。
複数の研究をまとめた分析では、メラトニンの補充によって入眠までの時間が短くなる傾向が報告されている。ただし、効果の程度には個人差があり、生活習慣や睡眠環境も大きく影響すると指摘されている。
このため専門家の間では、睡眠の改善には日常生活のリズムを整えることが基本になるとの見方が一般的だ。
日本では医薬品として扱われる成分
海外ではメラトニンを含むサプリメントが広く販売されているが、日本では医薬品に分類されており、一般の健康食品としては流通していない。
そのため国内では、睡眠の質をサポートする食品や生活習慣の工夫が紹介されることが多い。
近年は機能性表示食品の制度を背景に、「睡眠の質の改善」をうたう食品も増えている。GABAやL-テアニン、グリシンなどを含む飲料やサプリメントが販売され、リラックスや睡眠環境のサポートを目的として利用されている。
メラトニン分泌に関わる生活習慣
研究では、日常生活のいくつかの要素がメラトニンの分泌リズムに関係すると報告されている。
朝の光を浴びる
起床後に太陽光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜のメラトニン分泌が整いやすくなるとされる。
夜の強い光を控える
スマートフォンやパソコンの光はメラトニン分泌を抑える可能性があるとされ、就寝前は照明を落とすなどの環境づくりが勧められている。
規則的な生活リズム
毎日ほぼ同じ時間に寝起きする習慣は、体内時計を安定させるうえで重要とされる。
適度な運動
日中の軽い運動は睡眠の質に関連する可能性があるとの研究報告もある。
バランスの取れた食事
メラトニンはアミノ酸の一種であるトリプトファンを材料に体内で合成される。大豆製品や乳製品、魚などを含む食事が栄養面で重要とされている。
睡眠と健康の研究は今後も進展
睡眠は免疫や精神状態、代謝など多くの生理機能に関わると考えられており、世界各国で研究が続いている。
メラトニンはその中心的なテーマの一つだが、研究者は特定の成分だけに頼るのではなく、生活習慣や睡眠環境を整えることが基本になるとしている。
睡眠の質を保つための研究は現在も進んでおり、今後も新たな知見の蓄積が期待されている。

